Super Hang-Onコンバージョン版

元DevのHaze氏が新しく見つかったスーパーハングオンについて見解を出しています。

最近Dumping Unionが吸い出しを行ったスーパーハングオンのバージョン違いがおもしろい。このゲームには未吸い出しの別バージョンがあるに違いない、ということは長年知られていた。MAMEでサポートしている海賊版が、ハングオンハードウェアで動作する未吸い出しセットが元になっていたからだ。また、海賊版のROMにステート変更コードが残っていることから、この未吸い出し版がサブCPUにFD1094を使っているのも明らかだった。

しかし、このセットと既存セットで、プレイ方法が全然異なることまでは予想していなかった。

新セットをエミュレートするという点で、当初私はこれが悪いニュースになると考えていた。既存のSystem16ゲームでは、全てサブCPUではなくメインCPUが暗号化されているため、ドライバにいくつかの変更を行ったが、そこで問題が発生した。

コードは、割り込みルーチンに入ろうとするところでクラッシュしており、復号キーのromcmpを行うと"固定ビット"問題が起きていた(これは吸い出し不良を示すことが多い)。この時点で、キー不良による復号処理の失敗という最悪のケースが疑われた。

幸いなことに事態はそこまで深刻ではなく、単に割り込み処理時のCPUリセットを間違えていただけと判明した(両者ともCPUを新アドレスにジャンプさせる)。問題は、CPUがリセットされているのにFD1094の暗号化ステートがリセットされないことだった。他のCPUが暗号化されたCPUをリセットさせるケースはこれが初めてだったので、この処理は用意されていなったのだ。

スーパーハングオンにおける、ゲーム内容の違いはスーパーチャージャーの有無である。これを有効にするとバイクの速度を280km/hから325km/hまで加速でき、バイク後方から炎が出る。

新バージョンでは、おかしなことにスーパーチャージャーを使わなくても325km/hまで出すことができ、通常のバイク速度自体も速く、スーパーチャージャーボタンの効果がない。このバージョンでは、テストモードにさえS.C(スーパーチャージャー)の入力がなく、代わりに左右のフットスイッチが設定されている。これらがスーパーチャージャーの役目を果たすのかと思って接続してみたが、これといった効果はなく、なんとも謎が多い。

この変更により、新版のゲーム内容はオリジナルのハングオンに非常に近くなっており、おそらくそれが変更に隠された秘密だろう。このバージョンはハングオン筐体の流用のためにデザインされたとみてまず間違いない。ハングオンの筐体にはスーパーチャージャーボタンは存在しない。旧筐体にはボタンがないためこのような変更が必要だったのだろう。

このバージョンを元にした海賊版では、理由はどうあれスーパーチャージャー動作が復活している。しかし、海賊版屋が上のような背景を知っていたかどうかはわからない。実際にプロテクトのされていないスーパーハングオンもあり、プロテクトされたハングオン入れ替え版をわざわざ複製するのはあまり筋が通っていない。思いつくことと言えば、彼らが独自のアップグレードキットを売ろうとしたことくらいだが、それならスーパーチャージャーボタンが有効化されていることの説明がつかない。どうやら、我々には知り得ない事情があったようだ。

このバージョンと海賊版の両方には、画面右側にスクロールに関するわずかな表示不具合がある。レーススタート時やコーナーなどで確認できるが、これがエミュレーション側の問題か、ハングオンハードウェアの制約、さらに改造キットのバグかどうかは不明だ(System16Aのテトリスのように、他のセガ製ゲームの入れ替え版でも明らかなバグは存在している)。

いずれにせよ、スーパーハングオンの稀少なバージョンがエミュレートされたことは喜ばしく、各作業に当たってくれたDumping Unionには感謝したい。

って、作業したのってUnionだっけ?

Hang-On a Second

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